親友の小さな妹は最近よく忍術学園に姿を見せる。迷惑だということはもちろんないが、何しろ頻繁にやってくる。前にはなかったことだ。それがいささか不思議で、乱太郎は尋ねてみることにした。 「カメ子ちゃん、そんなにしんべヱのこと心配なの?」 ちょこんと可愛らしく首を傾げて、カメ子は少し言いにくそうに答えた。 「何ていうか、家にはない感じがするというか」 そう言ったきりカメ子は黙りこくった。自分の思いを言葉にどう表そうかと、必死で考えている様子だ。しんべヱとそっくりな顔が、難しそうな表情になっている。 「つまり」 再び呟かれた言葉。けれどその先が続かない。カメ子の複雑な表情を見て、乱太郎は何だか悪いことを訊いてしまっただろうかと反省した。慌てて「もういいよ」と彼女の思考を止める。けれども乱太郎が呟いたと同時に、カメ子は答えを口にした。 「私、この場所に居ると何だか落ち着くんです」 呟いた後に、けれどカメ子はまたもや首を捻った。自分の出した結論に違和感があるようで、「乱太郎さま、もう少し待っていて下さい」と呟いて、再度考え出した。 その様子を見て乱太郎はそれはつまり此処が好きだってことなのかなあと思ったのだが、懸命に考えているカメ子に教えてやるのはいけない気がして、口には出さず、彼女なりの結論を待つことにした。
結論、皆から愛されてるカメ子ちゃんが好きです! |